
チャプター
1. 章 1
2. 章 2
3. 章 3
4. 章 4
5. 章 5
6. 章 6
7. 章 7
8. 章 8
9. 章 9
10. 章 10
11. 章 11
12. 章 12
13. 章 13
14. 章 14
15. 章 15
16. 章 16
17. 章 17
18. 章 18

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章 10
「そんな馬鹿げたことを」と言った言葉とは裏腹に、水三の語る声はこの上なく優しく真剣だった。それはまさに、大切な宝物を見るような温かな表情で、秦書は突然笑えなくなった。「うん」
「戦が終わったら、爺さんがお前にちゃんとした婚礼を開いてやる。前回は拝堂の儀式が欠けていたから、本当の意味での礼成とは言えない。年寄りはな、夫婦が拝堂して頭を下げてこそ赤い糸で結ばれたと言うんだ。たとえ先に黄泉の国に下っても、赤い糸で繋がれていれば、奈何橋でも遠くへは行けない。もう一方がきっと探し当てて、来世でもまた夫婦になれる。婚礼を終えれば、お前は本当に俺のものになる。俺はお前を堂々と族譜に書き入れ、祠堂に迎え入れ...