第215話

ローラがトーストとチーズを空腹そうに食べている様子を見ながら、つい目がテリーの方へ向いてしまった。テリーは私に鋭い視線を送り、ローラの前で彼女を見るべきではないと言わんばかりだった。

テリーの立場は理解できた。娘に自分の親友に言い寄ったことを知られたくないというのが彼女の本音だろう。

「それで、クレイグ、明日の夜はどこに泊まるの?」テリーは私がローラに素早く視線を送った後、緊張した様子で「まだ決めてないんだ」と言うのを見ながら尋ねた。

「この前思ったんだけど、これ以上ここに泊まるなら家賃を取り始めなきゃいけないかもね」テリーは笑みを浮かべながら言い、ローラはクスクス笑った。

「そうよね...