80話

ウィノナの高飛車な態度はいくらか和らいだが、それでも引き下がろうとはしなかった。「何があっても入院してもらうわ。先生、処方箋をお願いします」

彼女は当初、ザカリーの性格ならきっとひと悶着あるだろうと思っていたが、彼は一言も発さず、ただ静かに座っているだけだった。

受付は空いていたので、ウィノナはすぐに処方箋を持って戻ってきた。

病室は裏手の病棟にあり、個室だった。

ウィノナは言った。「ナースを手配しましょうか?」

「知らない人に見られながら寝るのは慣れていない」

「じゃあ、ドアの外に待機させておくわ。何かあったら呼んでちょうだい」ウィノナは少し疲れた様子で、あくびをした。

ザカリ...