505話

レベッカは、ハワードに自分の望みを押し付けるような、お節介な姉ではなかった。彼が今専攻している分野こそが、彼の本当の情熱の対象であることは理解していた。急に法学部に転向したいと言い出したのは、単なる一時的な気まぐれに過ぎない。もし今、自分が介入しなければ、彼が後になって後悔することになったらどうするのだろう?

専攻を変えるというのは、冗談で済む話ではない。もしハワードが転向して、数日もしないうちに嫌になったとしても、元に戻るのは簡単なことではなかった。

レベッカが席を立とうとするのを見て、アンソニーはため息をついた。「ある場所に一緒についてきてくれるなら、君の弟と話をしてやるよ」

さっき...