443話

ティモシーから電話があって以来、ウィノナは午後ずっと気分がすぐれなかったが、その理由は自分でもはっきりしなかった。たぶん、ただの女の勘というやつだろう。

その後、レベッカからウィノナに電話があり、夕食に誘われた。「母さんがちょうど大草原への旅行から帰ってきたんだけど、牛肉とラム肉を山ほど持ち帰ってきたのよ。それで毎日料理してるんだけど、もう私、ラム肉の匂いが染みついちゃったみたい」とレベッカは言った。

ウィノナは思わず笑ってしまった。電話口でレベッカが自分の服の匂いを嗅いでいる姿が目に浮かぶようだった。「もうすぐ冬だし、毛皮の服なんか着たら、羊が逃げ出したって思われちゃうかも。だから、この...