408話

フランクは写真の中の輝くライトピンクのダイヤモンドを凝視し、唇を固く結んだまま、永遠とも思える時間、一言も発しなかった。

影の中から誰かが現れ、一行に歩み寄った。「ターナー氏、サリバンさん、乗船の時間です」

ウィノナはその男に見覚えがあった。カイルの秘書だ。以前、エヴァが書類手続きをするのを手伝いに救急救命室に来た時に見かけたことがある。

フランクはウィノナの前に立ち、無表情で言った。「彼女を巻き込むな。私が行く。だが彼女は残る」

「ターナー氏……」

「彼女はすぐ下にいる。乗船しようがしまいが、何が違う?」

海に出ていない限り、ザッカリーなら彼女を守れるだろうとフランクは考えた。特...