407話

拘置所にて

弁護士は若く、美しく、そして冷淡な物腰だった。鮮やかな赤い唇が、彼女をかなり威圧的に見せていた。事件の詳細を聞き終えると、彼女はブリーフケースをパチンと閉じた。

カイルは、苛立ちを隠さずに尋ねた。「いつここから出られるんだ?」

彼には心配している様子はまったくなく、ただ拘置所の劣悪な環境と無駄にされている時間に腹を立てているだけだった。

自宅の豪邸に違法な物を隠しているはずがない。家宅捜索に入った警官たちがそれを証明できる。グレイスを閉じ込めていた件については、二人は交際関係にあり、彼女は精神的に不安定だったのだから、彼にはそうするしかなかったのだ。

弁護士は答えた。「カ...