388話

関連記録を調べたところ、毎年訪れていたのは墓の持ち主の妹であることが判明した。

その家族の一員の身元と電話番号以外、ここで見つけられるものは他になかった。ウィノナはそのファイルの写真を撮り、フランクと共に事務所を後にした。

墓石の持ち主の妹が別人なのか、それともグレースなのかは、彼女が墓参りに来る6月16日にならなければ分からない。それまで、ウィノナは目立たないようにしなければならなかった。

二人はそれぞれ自分の車に乗り込んだ。フランクが言った。「君が言っていたグレースについては調べてみる。もし海外に行きたくないなら、黒幕を見つけるまでおとなしくしているんだ」

ウィノナはかすかに微笑んだ。...