379話

ザカリーはかすれた声で呟いた。「ブラックマンバ」

インディゴスネークに似ている蛇と言えば、彼が思いつくのはそれだけだった。

マシューが陽気に口を挟んだ。「本当に運がいいな、お前。あんな毒蛇に噛まれて、かかりつけ医が血清を持ってくるまで持ちこたえるなんて。でも、この蛇って遠いところにいるやつじゃないか?いつドリーモポリスに這ってきたんだ?」

そこまで詳しく聞かれる必要はなかった。

望みを失い、ザカリーは呟いた。「じゃあな!」

「わかった、気をつけて。明日サミュエルと寄るよ」マシューはそう言うと、ウィノナにおやすみを告げて電話を切った。

ウィノナはまだ電話を持ったまま、冷ややかな表情で彼を見下ろし...