366話

リーガル・オークスに戻ると、ウィノナはフランクが突然提案した海外渡航の話にまだ動揺していた。ターナー家は何か大きな動きを見せようとしているのだろうか?

彼らが急にドリーモポリスへの進出を目論み始めたのも不思議ではない。

ターナー家のことで頭がいっぱいで、ザッカリーの怪我のことなどすっかり頭から抜け落ちていた。はっと我に返ると、彼の姿はもうなかった。

いつものようなちょっかいをかけてくることすらなかった。まったくザッカリーらしくない。

ウィノナが様子を見に二階へ上がろうとしたちょうどその時、携帯が震えた。マシューからだった。「ウィノナ、今夜、会社でトラバース・シティのプロジェクトの祝賀ディナーが...