365話

ウィノナは完全に不意を突かれた。

ザッカリーはすでに彼女の隣の椅子を素早く奪うように陣取り、ドカッと腰を下ろすと、まるで自分の場所であるかのようにウィノナの椅子の背もたれに腕を回した。「フランク、ターナー家を丸ごと意のままにしているだけじゃ足りないのか? 今度はベイリー家にもちょっかいを出そうってわけか?」

フランクはテーブルに手を置いたまま、平然と背もたれに寄りかかった。「私の記憶が正しければ、ベイリーさんとウィノナさんはすでに別れたはずだ。私がベイリー家にちょっかいを出しているなどと、どうして言えるのかね?」

ザッカリーは言い返した。「ウィノナは……」

彼は二人が付き合っているとい...