363話

その後、ウィノナはベッドにぐったりと身を投げ出していた。完全に疲れ果てていたが、空気中にはまだ微かな欲情の気配が漂っていた。彼女はナイトスタンドに置かれたコンドームの開いた箱に目をやった。「なんで私の部屋にコンドームがあるわけ?」

ザカリーは彼女をひょいと抱き上げ、バスルームへと運んだ。その声は事後の満足感に浸りきった、やや得意げな響きを帯びていた。「念のためさ」

ウィノナは手を濡らせなかったので、入浴するしかなかった。彼は彼女を洗面台の上に座らせると、浴槽にお湯を張りに行った。

退屈で仕方なくなった彼女は、洗面台の下の引き出しをいじり始めた。ただ時間をつぶすためで、何かを取り出すつもり...