351話

ウィノナは、あれからずっと、手がかり一つ見つけられずにいることに気づいた。

モードシティでの短い接触以来、ホール夫人はまるで煙のように消えてしまったようだった。高額な報酬で雇った私立探偵でさえ、彼女の行方を追うことはできなかった。

ウィノナはいらだたしげに頭を掻きむしった。

レベッカが尋ねた。「このこと、カルロスに聞いてみた?」

「ええ、でも何も分からなかったわ」とウィノナは答えた。

「あの時は証拠がなかったけど、今はお母さんの日記があるじゃない。彼も否定できないはずよ。やましいことがあれば、必ず態度に出るものよ」とレベッカは言った。

ウィノナは手で顎を支え、力なく言った。「カルロ...