283話

翌日は空気が澄み渡り、爽やかな朝となった。

ウィノナは丘の中腹にあるヴィラへと向かい、ロドルフォがすぐ後ろをついてきた。

時が経つにつれ、二人の付き合いは、核心を避けた他愛ない会話を交わすのが常となっていた。しかし、例の顔のない男の話が出ると、ロドルフォはたちまち押し黙ってしまう。彼の寡黙さは鉄壁で、重要なことは何も明かさなかった。

ロドルフォはヴィラの二階への立ち入りを禁じられていたため、彼女を階段下までしか送らなかった。普段なら、ウィノナは何も考えずにそのまま上がっていく。しかし今日、彼女は立ち止まり、手すりを掴んで尋ねた。「ロドルフォ、あなた、あの顔のない男が本当はどんな顔をしてい...