154話

オースティン・ロビンソンはくすくす笑った。「もう三十分もそのジュースグラスを手にぼーっとしてるぞ。そんなに手放せないなら……」彼は言葉を切ると、心からの提案といった口調で続けた。「新しい相手を探すことを考えたらどうだ? 例えば俺とか。悪くないだろ。口説きも上手いし、腕も立つ。夜の相手としても不足はない。料理だって覚えられるし、君が多少面白みに欠けても気にしない。早くしないと、他の誰かに取られちまうぞ」

ウィノナ・サリバンは声を上げて笑い、首を振った。「無理よ。あなたは友達だもの」

「じゃあ、君はああいう気取った男が好みなのか?」オースティン・ロビンソンはレベッカ・デイビスに視線を移しながら、か...