章 911

金赤狐王を倒した龍飞は、すぐさまその体内から魔晶を取り出し、さらに尾を切り落として記念とした。

「隊長、金赤狐王は暗の神域第三層の異獣の中ではまだ対処しやすい方です。もっと強力な奴に出くわしたら、こうは簡単にいかないでしょう!」

白烈が注意を促した。確かに暗の神域第三層の異獣の中で、金赤狐王の戦闘力はアリの女王にも劣る。その最大の特徴は視聴覚が鋭く、防御力が極めて高いことだ。危険を察知すればすぐに逃げられるからこそ、第三層で生き延びられるのだ。

「そうだな。この金赤狐王の戦闘力は強いとはいえ、俺たちに危険を及ぼすほどではない。ただ、この第三層にはどんな凶暴な異獣がまだ潜んでいるか分からな...