章 988

監督は一目見るなり、すぐに紙切れをしっかりと握った。そして笑みを浮かべながら言った。「安物には良い物なし、良い物には安物なし。そんな道理くらい分かっていますよ。たかが二十万じゃないですか?私はいくらでも出せます。趙先生が私の肥満症を治してくれるなら、十倍の金額を払ったところで構いませんよ」

私は軽く頷いた。これでようやく話が通じたというものだ。

監督は何度も礼を言うと、薬を集めに出かける時間を探そうとした。しかし私はすぐに彼を引き止めた。「ちょっと待って!もう一つ、あなたに買ってきてもらいたいものがあるんです」

「おや?」監督はすぐに戻ってきた。私は彼の手から紙を取り、「鼎炉(ていろ)」...