章 164

「ひょっとしたら若い奥さんでも会えるかもしれないな。ベッドを温めてくれるかもな」

だが現実はそうではなかった。店に入ってたばこも買う間もなく、あやうく酒瓶が額に直撃するところだった。

その酒瓶は私に向けられたものではなく、ある女性を狙ったものだった。

周りの話によると、「クン兄貴」と呼ばれる男がかなりの横暴で、酔った女を気に入って、酔いつぶれた彼女を引きずり回して一発やろうとしたらしい。結局やれなかったどころか、酔った女に金的を蹴られたという。

これは厄介なことになった。股間は男にとって急所中の急所、ダメージが倍増する場所だ。

そのせいで酔った女は災難に遭った。平手打ちに蹴りを食らっただけでな...