章 1571

「わしはもう逃げ出したというのに、まさかこの船にまた乗ることになるとはな。まったく腹が立つわ!」

戦神刑天は二人を冷ややかな目で見つめ、こう言った。「今や二人とも我々と同じ船に乗ってしまった。お互いどんな因縁があろうとも、今はひとまず脇に置いておこう。血魔に対処することこそが最も重要だ」

正道の頭領として、黒龍隊の隊長として、彼の心には国家と民族への責任が重くのしかかっていた。もし血魔を滅ぼさなければ、必ずや生き物たちが塗炭の苦しみを味わうことになる。そのときには、何千年も前のこの大魔頭を治める者はおらず、人間界に災厄をもたらすことは必至だった。

「黒龍隊、命令だ。わしと共に魔を降し、道...