章 1545

場面は膠着状態に陥り、双方ともにどうすべきか分からなくなっていた。

そのとき、突然見覚えのある人影が前に出てきた。陳家の次男、沈君宝だった。

「皆さん、どうか手を止めていただけませんか!私の言うことを一度お聞きください」

大広間は静まり返っていたため、彼の言葉は非常に響き渡り、はっきりと全員の耳に届いた。

皆の心は弦のように張り詰めていた。我々双方の戦いに引き寄せられていた彼らは、ようやく部外者が出てきたことで、一斉に視線を彼に注いだ。

「てめぇは何者だ?俺の事に首を突っ込む度胸があるとはな」刀を持った大男は鼻で笑い、殺気の籠った目で沈君宝を見据えた。

一方、坊主頭のオウ兄貴は陳家の次男を知っ...