章 1233

様々な事が、好ましい方向へと進展していた。

彼の病は表面上は足の怪我だったが、その本質は憂いに起因していた。だからこそ、心の結び目が解けるとすぐさま病状が回復に向かったのだ。

「医者!医者!早く診てください!」入口で見張りをしていた二人の兵士が物音を聞きつけて中を覗き、大声で医者を呼びに走った。

一分も経たないうちに、中年の医師が額に汗を浮かべて駆けつけ、張書記の身体を診察すると、各項目の指標に問題がないことを確認してようやく安堵の息を漏らした。「張書記、退院なさっても大丈夫です」

退院は喜ばしいことだ。身体と心の回復を意味している。

張書記はとっくに外に出たいと思っていた。ちょうど手元に積み...