章 1176

私は西洋人の吸血鬼の追撃を諦め、柔らかな内力を放出して黒風と白張の二人を包み込み、ゆっくりと地上に降ろした。

「凌先生のご助力、感謝します」二人は虎口を脱し、命を落とすところだったため、地面に足を付けるなり即座に礼を述べた。だが私はただ軽く頷いただけで、彼らと無駄話をしている暇などなかった。

すぐさま飛び出し、西洋人の吸血鬼を再び追跡する。

金龍から聞いた情報によれば、この吸血コウモリは数千年前、中原の産物だったという。血を食とし、その足跡には人も家畜も凄惨な死体だけが残された。その後、天道が降臨し、人皇が天道に従って生まれ、様々な邪魔外道の駆除を始めた時、悪名高い吸血コウモリはまっさき...