章 1076

「そんな目で見ないでよ、この悪い人」程薔は甘えた声で抗議したが、その表情は明らかに満足げだった。

女というのは口では否定しても心では別のことを思う生き物だ。あれだけ長い時間をかけて身支度をしたのは、結局は男に見てもらうためではないか？私の反応はまさに女性としての虚栄心を満たすものだったのだ。

美を愛することと虚栄心は、女性の二大天性と言える。

女性を口説く際には、この二点をしっかり押さえておけば、負け知らずの立場を確保できる。たとえ落とせなくても、嫌われることはないだろう。

だから私は惜しみなく賛辞の言葉を並べ立て、程薔の美しさを天まで持ち上げた。

彼女は怒ったふりをして言った。「ふ...