章 1044

「お前の内力から雷の属性が生まれたようだな。この秘伝書とは相性がいい。これを与えよう。我が陳家に忠誠を誓うなら、忠義を尽くせば、報いは限りないぞ」陳家の老爺が笑みを浮かべて言った。

家が大きく、事業も広いため、彼が全てに目を配ることは不可能だった。徐東は指名手配されている身として、今は陳家に身を寄せるしかない。そして、このような高手に対しては、陳家の老爺でさえも懸命に引き寄せようとするのだ。

「奔雷手か、名前からしてかなりカッコいいな」私は思わず心の中で呟いた。

その名の通り、名前を聞くだけでもその効果が分かる。徐東は戦闘時に不思議と雷を発することができるが、奔雷手はその雷の力を攻撃に込...