章 1009

「もし趙さんが現れていなければ、今頃まだ内功の達人は誰も我々のもとに来ていなかっただろうな」沈君宝はしみじみと感慨深げに言った。

彼の言うことは間違いない。こういったことはあまりにも縁に頼るものだ。

三男の沈君三の内功の達人は、陳家の老爺が直接派遣したものだから、彼が一番運がよく、何も心配することはない。長男の沈君龍の内功の達人は、血殺盟から追放されて自暴自棄になり、カジノに乗り込んで大博打を打ち、結果すべてを失った。そして自分の身分を盾に騒ぎを起こし、陳家の老爺が派遣した達人に取り押さえられたのだ。それがかえってカジノのオーナーである沈君龍の得になり、高額な報酬を提示すると躊躇なく承諾し...