章 306

「もう手の施しようがないんだ。この一千万、カジノは絶対に認めないし、必ず俺たちの頭に乗せてくるぞ。お前が三百万で、俺が七百万だ。ただし、この七百万は、老李...」

斌仔はそこで言葉を切った。

老李は彼の言わんとすることを理解した。この七百万は老李と彼が借りたものだが、一千万すべてが老李の頭に乗せられるということだ。

「わかってる、斌仔。この七百万は俺が借りたものだ」老李は緊張して空咳きを一つし、両目は虚ろで生気がなかった。

「ああ、はっきりさせておきたいだけだ。お前がわかり者で、こういうことで俺とごちゃごちゃしないことは信じてるよ」

斌仔は真剣に老李の目を見つめた。

「そんなことは...」老李...