章 990

林浩は張涛の熱心な様子を見て、心の中で思わず頷いた。この張涛、本当に賢いやつだ。

「それでいい。具体的なことは君が手配してくれ。明日の検査が始まる時には、私もやはり顔を出さないといけないからな」自分の手柄になることは間違いないが、必要な体裁くらいは整えておかなければならない。

この張涛のことを、林浩はますます気に入り始めていた。

林浩が知らないことだが、彼がこうして明日の検査の段取りをしている一方で、譚志東は少し困った様子で配下を集め、勢力集団の解散を告げていた。

昨日、馮凱歌が立ち去る際、譚志東に対して全てを明確に伝えていたのだ。

この林浩の背後にはこれほど強大な後ろ盾があったのか...