章 689

「張瑶、手伝うよ!」程程は急いで立ち上がり、張瑶と一緒に台所へ向かおうとした。

張瑶は断ろうとしたものの、程程の熱意には勝てず、二人の女性は揃って台所へと歩いていった。

林浩はこの隙を見て、養殖池の方へ足を運んだ。あれは金銭鰲だ。将来の財産の源となるものだから、林浩が気にかけないわけがない。

それに、あそこには美人の林曦然もいる。

この娘は、自分に興味を示さないようでいて、林浩のためにひとりで海に出て、漁船で金銭鰲を捕まえてきた。さらには県城のあんなに良い環境を捨てて、ここで苦労している。

そのことを考えると、林浩は自然と林德民のことを思い出した。

林德民の頭上には赤い気運があり、おそらく自分...