章 537

謝婷婷の顔に表情が一気に豊かに浮かんだ。やはり自分の見立ては間違っていなかった。どうやら従兄は曦然姉さんまで落としたようだ。

これは大変なことになった。嫣然と曦然姉さんが同時に従兄に恋をするなんて。

謝婷婷は林嫣然の脇をつついた。「嫣然、さすが姉妹ね。二人そろって私の従兄に惚れるなんて!」部屋の中の二人に聞こえないよう、謝婷婷はかなり小さな声で言った。

「もう、婷婷、余計なことしないでよ。今、頭の中がぐちゃぐちゃなの。どうして私、あなたみたいな困った友達を作っちゃったんだろう。いつもろくでもないアイデアばかり出して」林嫣然は自分のとった行動を思い出し、馬鹿げていると感じた。

最初は謝婷...