章 1077

部屋にはまだ龍牙の隊員が二人いたが、林浩は彼らに手を振り、退出するよう促した。

今や部屋には林浩と馮夢甜、七爺と上官婉児だけが残された。

七爺は上官婉児の背中をさすりながら慰めの言葉をかけた。「婉児、心配するなよ。ほら、お父さんはこうして元気じゃないか」

七爺は林浩に視線を向けた。彼は林浩に直接会ったことはなかったが、写真で見知っていた。

「林くん、私を救い出してくれたのは君なのか?」七爺は目覚めた瞬間、周囲の話から自分が林浩によって救出されたことを知ったのだ。

以前、上官婉児と林浩が付き合い始めた時、七爺は特に反対はしなかったが、こんな重要な局面で林浩が自分を助けてくれるとは思ってもいなかっ...