章 76

「この人が話し始めるとすぐに、周りの人々は大人しく彼に席を譲り、次々と挨拶を交わした。

「封老、今日はどなたの幹部さんのお薬を買いに来られたんですか?」

「ずっとお探ししていました!封老、お時間ができましたら、ぜひ私の祖父に処方箋を書いていただきたいのです!」

徐楓は顔を上げた。

話していたのは一人の老人で、白髪に童顔、精神は矍鑠として、とても風格があった。

一目見ただけで、長年薬学を研究してきた薬局の店主だとわかる。

隣にいた小雅は不満げに、甘えた声で言った。

「おじいちゃん、私のおじさんはすごく上手にお医者さんができるんだよ」

彼女は自分が趙定軍に傷つけられた後、徐楓が治してくれた...