章 229

二人はすぐに買い物を済ませ、宋钰は片手で傘を差し、もう片方の手で荷物を持っていた。

上官歆がそれに気づき、声をかけた。「一つ持ちましょうか」

宋钰は考えるまでもなく断った。「いいよ、俺が持つから。男と一緒に外出したのに、女性に荷物を持たせるなんてありえないだろう」

「わかりました」上官歆はこれ以上強要しなかった。

二人はそのまま屋敷へ戻った。

十日後。

一行は目的地へ向けて旅を続けていた。

いつの間にか山の中に入り込み、持ってきた干し飯もほとんど食べ尽くしてしまった。空腹のままではいられない。

「野うさぎを捕まえてみませんか」上官歆が提案した。

「野うさぎ?ここにいるのか?」...