章 216

「朝食の途中で、外に仕える侍女が入ってきて、満面の笑みで告げた。「皇子妃様、皇上のお側の太監がお見えです」

上官歆は少し眉を寄せた。こんなに早く?しかも杨靖深が出かけている時を狙って来るなんて、明らかに良からぬ意図があるではないか!

彼女は考えれば考えるほど不審に思えたが、どうすることもできず、太監を中へ通すしかなかった。

太監は部屋に入るなり、笑みを浮かべて挨拶した。「お方、皇上の口頭でのお召しがございます」

上官歆は皇帝の思惑をすでに察していた。心に不安はあったものの、今回は皇帝との対面を避けられないことも分かっていた。心を落ち着かせ、太監に頷いてから立ち上がり、彼について御書房へ...