章 190

孫将軍が府に訪れ、宋珠に知らせを伝えに来た。

府内に入るなり、彼は大声で叫んだ。「宋将軍、護国公が敵軍に捕らえられて十里先の陣営に連れて行かれました。我々の者たちはまだ護国公の安否を確認できていません」

上官歆は心配で、即座に机を叩いて立ち上がった。「父上は...まだ生きているのか」

「それについては分かりません。ただ、敵の手に落ちて半月が経ちますので、恐らく...」孫将軍は首を振り、それ以上は何も言わなかった。

半月も連れ去られているとなれば、相手が彼らをそう易々と解放するはずもない。護国公の身に何かあった可能性は高いだろう。

上官歆は信じられない思いで、十里先の陣営へ護国公を救出...