章 183

「お嬢様、行ってください」無霜は上官歆を見つめ、その眼差しは揺るぎなかった。

彼女はお嬢様について行くわけにはいかない。ついて行っても足手まといになるだけだ。

それならば、お嬢様と宋将軍だけで行かせ、自分たちは此処に残る方がいい。そうすれば足手まといにならずに済む。

李秋好も本当は行きたかったが、上官歆と宋珏が急いで荷物をまとめる様子を見て、無理についていくとは言わなかった。

事態は緊急を要していた。上官歆たちはそれ以上留まることなく、荷物をまとめると馬に乗って出発した。

彼らは小さな丘の前で立ち止まった。

宋珏は馬を止め、上官歆に向かって言った。「この辺りは以前通ったことがある。...