章 896

幸いにも、ここは人が多いから、新参者の私に特に注目する人もいない。

荷物をまとめると、彼らは船頭に電話をかけ、休憩所へ食事に向かった。

少し疲れていたのかもしれない。一日中ポーズを取り続けたのだから無理もない。あるいはさっきのシーンからまだ抜け出せていないのか、二人の女性は頬を赤らめたまま、船に座り、あちこち動き回ったり、水で遊んだり、自撮りをしたりする気も起きないようだった。

カメラマンたちは互いに話し合い、四駆を運転していた二人は気遣うように女性たちに水を差し出し、会話を交わしながら、これから何が食べたいか尋ねていた。

二人の女性は彼らと知り合いらしく、気さくに話し始めた。

欲望からか、あ...