章 864

旅行局に再び足を運ぶと、心が重く沈む思いだった。

世間では金があれば物事がうまく進むというが、コネがなければ、ここに来ても五里霧中だ。

また列に並んで待つ。受付はあの四十代の女性職員のままだ。私が目立ちすぎているのか、それとも前回のことが強く印象に残っているのか。

私を見るなり顔色を悪くし、こういう件は自分では対応できない、責任者に会うべきだと言い放った。

責任者に連絡を取って、アポイントを取ってほしいと頼むと、

またしても同じ返事だ。上の人は会議で外出中だという言葉で追い返そうとする。

この女性にはどうにも手の打ちようがなく、後ろにはまだ多くの人が待っているので、オフィスを離れるし...