章 696

「大丈夫よ」と私は淡く笑った。

「毎月数十元余計に稼ぐために、毎日このポンコツのシャッターと格闘しなきゃならないんだから」

中年の女性は内側のガラス戸を押し開け、壁際に歩み寄ると、大きな照明を数灯つけた。

私は後に続いて中に入り、店内の光景を目にして、心の準備はしていたものの、呆然とした。

ただ数語で表現するなら、汚い、乱雑、古い。

部屋の中で唯一の据え置き型エアコンは埃まみれで、元々の白色は灰色に変わり、あのシャッターとさほど変わらない状態だった。

テーブルの上には至る所にチラシや広告が無造作に置かれていた。

数台のパソコンは何年代のものか判別できないほど古く、大きなブラウン管モニターがつい...