章 56

舌先が私の腹筋を這うように上へと動き、まるで素早い蛇のようだった。肌に残った愛液は体温で乾き、冷たさと熱さが交互に押し寄せ、全身を震わせる刺激となった。

私は歯を食いしばり、呼吸が荒くなる。

彼女は常に私の反応を窺っていて、私がリラックスした瞬間に強く吸い付き、全身を緊張させ、小さく震えさせた……

彼女はまるでいたずら好きな少女のように、私の体の秘密を探り当てようとしている。私は手足を拘束された囚人のように、彼女の思うままになっていた。

彼女の小さな舌が私の唇の端をからかい続け、時に軽く触れ、時に強く押し付ける。私が応えようとすると、恥ずかしがり屋の妖精のように逃げてしまう。

この駆け引きのよ...