章 344

「すぐにまた音がしなくなって、泥棒以上に緊張するな」と深呼吸して、気持ちを落ち着かせる。

彼女の脇の下から細い紐を二本引き出し、手が震えながらも何とか蝶結びを作った。

紐を結び終えると、私の手は離れがたく、手のひらを広げて雪のような背中をゆっくりと撫で下ろした。

触れた瞬間、彼女はカーテンを握る手に力を込めた。

その反応に刺激され、我慢できなくなった私は左右を見回し、誰も私たちに注目していないのを確認した。

カーテンの中に入ろうとしたが、彼女はカーテンをしっかりと掴み、入口を塞いで、私を中に入れまいとした。

諦めずに、布のカーテンだから片足を簡単に中に滑り込ませた。

状況がコント...