章 162

「すでに欲望に身を焦がしていた僕は、こんな大きな誘惑の前に抵抗する力など微塵もなく、前戯を省いて急いでジッパーを下ろし、封印を解き、囚われていた雄々しきものを解放した。

雄々しきそれは飢えに苦しみ、日の目を見るなり何か食べ物を、何か水分を求めていた。その前には一面の草原と一つの禁断の果実があるだけで、たとえ毒殺されようと、エデンの園から追放されようとも、恐れることなく、躊躇うことなく、その草原に向かって一直線に突進していく。

一度でもその芳香に触れられると思ったのに、空中を飛び、まさに草原に触れようというその瞬間、天から一つの締め具が降りてきて、雄々しきものをきつく締め付けた。どれだけ暴れ...