章 1142

喉の渇きに耐えられず、思わず木に登って実を味わおうとした。木に足をかけた途端、幹が大きく揺れ、まるで私の重みに耐えられないかのように折れそうになった。

しかし桃の木の靭性は見事で、私は枝をしっかりと掴み、一歩一歩と登っていった。

一歩進むごとに、少しでも高く登るごとに、桃の木はより激しく揺れた。

耐えられないと言うのに、桃の木は耐えるしかなかった。逃げることもできず、避けることもできず、そして逃げようともしなかった。

舌先が触れると、細い腰が軽く揺れ、甘い吐息が漏れる。彼女の体はもはや制御できないようで、私が登り、深く入り込むにつれて、ただ一歩一歩と後退するだけで、抗うことすらできなかった。

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