章 1087

金を稼いだ人たちはみんな村を出て、残っているのは貧しい家庭ばかり。村の委員会も意欲はあっても力不足だった。私が突然持ち帰ったこの観光プロジェクトは、まさに天から降ってきたご馳走のようなものだった。

本来なら林業の請負には、地元の村民による投票が必要で、3分の2以上の賛成がなければ法的効力を持たない。

しかし、私が山林を請け負って観光業を行い、中継基地を村内に建設すると聞いて、全員が強く支持し、全会一致で可決された。

町役場での捺印手続きには村の委員会の人たちが同行してくれた。もちろん、食事をごちそうすることも忘れなかった。ほんの気持ちだが。

ガイドの件も決まった。彼ほど地元に詳しい人は...