章 76

「沈清秋は特に彼にもう一度席を勧め、言った。「掌門師兄はちょうど帰られたところです」

彼はテーブルの上の茶壺を手に取ると、明帆が急いで手伝いに来たが、彼は手振りで遠慮するよう示した。沈清秋は自ら皆に茶を注ぎ終えると、柳清歌はようやく腰を下ろし、茶碗を手に取り、一口飲んで黙り込んだ。

齊清萋が言った。「掌門師兄はもちろん来られていましたよ。柳師弟、あなたがそんな顔をしているから、洛冰河のことを言っているのかと思ったわ」

言う方に悪気はなくとも、聞く方には思うところがある。沈清秋は頬が痛くなるのを感じながら、作り笑いで答えた。「まさか、そんなはずがないでしょう」

齊清萋は茶碗をテーブルに強...