章 352

「行きなさい、向こうの人たちに礼を欠いたと思われたくないからな」張冕は少々不本意そうに側にいる部下に手を振った。そして大勢の人々が柳長風の方へ歩いてきた。張冕は規律委員会書記として、現在省委書記と省長が不在の状況では、最も地位の高い役人だった。張冕が挨拶に来るのだから、柳長風も当然応対しなければならない。「柳省長、久しぶりですね。春風得意といった様子で、良い暮らしをされているようですね」張冕は柳長風と手を伸ばして握手したが、すぐに手を離した。

「もちろんですとも、家族が一人増えたんですから、嬉しいに決まっています。ほら、小劉、こちらは天南省規律委員会書記の張冕同志だ。しっかり学んで戒めとする...