章 43

人通りの多い大通りで、ディモは前方をまっすぐ見つめながら急ぎ足で歩いていた。前任の毒宮の宮主がこの辺りに住んでいるという噂を聞いたのだ。姉を治療するため、一刻も早く彼を見つけなければならない。清魅が治せないのなら、その師匠ならきっと方法を知っているはずだ。

古風な住まいの中で、美しい容姿の男が椅子に優雅に座り、手にした医術の書物に目を通していた。細長い眉、高い鼻梁、尖った顎に、ダイヤモンドのように輝く瞳は時に万物を見下すような光彩を放っていた。美しいピンク色の薄い唇はやや刻薄に上がり、どこか傲慢さを漂わせている。

淡い青色の衣装が、細身でありながらも男らしさを失わない体を包み込んでいた。た...