章 22

「はっくしょん!」銭千は丸い鼻をこすりながら、心に不吉な予感が走った。その時、宣言を監視するよう派遣していた覆面の男が戻ってきた。

「どうして戻ってきたの?宣言を監視するように言ったはずよ」銭千は彼を見るなり焦りを隠せない声で言った。まさか宣言に何かあったというの?

「銭相、宣言公子は重傷を負われました。このままでは公子に何かあると思い、報告に参りました」覆面の男は無表情に告げた。銭千の手が思わず震えた。

この宣言って人は、何て言えばいいのやら...

「彼は今どこにいるの?」銭千は心の中の焦りと心配を静めながら尋ねた。

「現在、公子は砂漠の...」覆面の男が砂漠のどこにいるかを言い終...