章 781

「心配しないで、私はあなたに何もしないから。ただ二人きりで話がしたいだけなの」

「僕たちには話すことなんて何もないでしょう。時間があればまた今度にしてよ。今日は当直で忙しいんだ。それに知りたいことがあるなら、もう僕の従弟に聞いたんじゃないの?

他に知りたいことがあれば、お母さんに聞けばいい。君が知りたがってることは分かるけど、僕にも答えは分からない。むしろその答えは否定的な方がいいとさえ思ってる。

僕と君の間に何かあるにしてもないにしても、あの日ああいうことがあった以上、僕たちの間に関係なんてあり得ない。それに今は父親も母親もいるじゃないか、それでいいんだよ。知らなくていいことまで知ったところ...