章 509

いつも慎み深く内向的な潘文清にとって、これらの出来事は耐え難い屈辱だった。映画館に行く前まで、潘文清は愛する夫に口でしてあげたことも、後ろを触られたこともなく、セクシーな下着や過激な衣装を身につけたこともなかった。

しかしあの夜を境に、どれほど慎み深く保守的だった潘文清の心の奥底にも、邪悪で堕落の種が芽生え始めていた。今でもあの夜の感覚がどれほど素晴らしく強烈だったか鮮明に覚えている。潘文清はそれを一生忘れることはないだろうと感じていた。そして、それを思い出すたびに、身体が興奮して反応してしまうのだった。

あの夜は骨身に染みるほど印象的だった。今夜もまた同じように、潘文清は一生忘れられない...