章 97

張素琴は出勤するなり、王峰が病院に来て自分を探していることを知らされた。

唐蕭への処分については、昨夜、人事課の黄さんを通じて王峰に伝えたが、唐蕭本人にはまだ話す機会がなかった。

王有為から張素琴に電話があり、無駄話の後に「この件は厳正に処理するように」との一言があった。

張素琴は院長として、副県長の王有為がこの件に口を出すことに違和感を覚えたが、それを表に出さず、電話では唐蕭への処分を約束するしかなかった。

本来なら病院内部の問題であるはずが、上層部まで問題が拡大してしまい、張素琴は板挟みになっていた。事の経緯だけを見れば、唐蕭への処分は警告で済むはずだった。

しかし王有為は電話で明確に、唐...